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中国、宇宙ステーションへ補給船打上げ – 宇宙飛行士滞在に向けた準備進む
中国国家航天局は2021年5月29日、中国宇宙ステーションへの補給物資を搭載した無人補給船「天舟二号」の打ち上げに成功した。
補給船は打ち上げから約8時間後にステーションとのドッキングに成功。6月中に予定されている3人の宇宙飛行士の到着、滞在に備える。
スペイン「PLDスペース」、再使用ロケット実現に一歩前進 ESAと契約締結
スペインのロケット・ベンチャー「PLDスペース」は2021年5月27日、開発中の小型・超小型衛星打ち上げ用ロケット「ミウラ5」の第1段機体(ブースター)を再使用する計画について、実現に向けさらなる研究や実証を行うと発表した。
欧州宇宙機関(ESA)との契約に基づき、ブースターを着陸させるのに必要な大気圏再突入や、超音速での降下に関する研究のほか、最適な着陸、回収方法などの検討を行う。打ち上げは2024年以降を予定している。
「ハイパーカミオカンデ」が着工、宇宙の運命と人類の根源的な問いに挑戦
東京大学宇宙線研究所などは2021年5月28日、超大型水チェレンコフ観測装置「ハイパーカミオカンデ」を着工したと発表した。
実験開始は2027年の予定。ニュートリノの質量の発見を成し遂げ、2015年のノーベル物理学賞の受賞につながった「スーパーカミオカンデ」の後継装置にあたり、これまでにないほど高い精密、そして大規模な研究を行うことを可能としている。その性能を活かし、この宇宙や物質すべての理にまつわる謎の解明に挑む。
中国の火星探査車「祝融号」が火星の地表を走行、画像も公開
中国国家航天局は2021年5月22日、火星探査車「祝融号」が着陸機から発進し、走行と探査活動を始めたと発表した。
今後、火星の軌道を回る周回機と連携し、火星の表面から地下の構造や特徴、水氷の分布、気候・環境などについて解き明かすことを目指す。
探査機「ボイジャー1」で星間物質の密度を測定する新手法、米コーネル大
米国コーネル大学の研究チームは2021年5月10日、太陽圏を超えて星間空間を航行している米国航空宇宙局(NASA) の探査機「ボイジャー1」の観測データを活用し、星間空間にある物質「星間物質」の密度を連続的に測定することに成功したと発表した。
星間空間の密度を測定する新たな方法であり、太陽圏に近い星間物質の構造を探るための新たな道を開くものだという。また、星間物質が太陽風とどのように相互作用するのか、また太陽系の保護膜である太陽圏が星間環境によってどのように形成され、そしてどう変化するのかを理解することにもつながるとしている。
論文は同日付けで論文誌『Nature Astronomy』に掲載された。
NASAの探査機「オサイリス・レックス」が小惑星から出帆、地球への帰路に
米国航空宇宙局(NASA)は2021年5月11日、小惑星探査機「オサイリス・レックス」が、探査していた小惑星ベンヌを離れ、地球への帰路についたと発表した。
オサイリス・レックスは2018年にベンヌに到着。昨年10月には地表に着地し、サンプル(石や砂などの試料)の採取にも成功した。探査機はこのサンプルを携え、2023年9月23日の地球帰還を目指した新たな旅に挑む。
“10回飛んだロケット” スペースXの再使用ロケット「ファルコン9」の挑戦
米宇宙企業スペースXは2021年5月9日、大型再使用ロケット「ファルコン9」の打ち上げに成功した。
同機に使われた第1段機体(ブースター)は、昨年3月に初めて打ち上げに使われたもので、その後も飛行を重ね、今回が10回目の打ち上げ。ブースターの飛行回数が2桁の大台に乗ったのはこれが初で、同社が目指す再使用ロケットによる宇宙輸送の革命に向けた大きな一歩となった。
そして同社はまた、「打ち上げコスト100分の1」を目指した挑戦も続けている。
中国の探査車「祝融号」が火星着陸に成功、最先端で独創的な技術を搭載
中国国家航天局は2021年5月15日、火星探査車「祝融号」が、火星地表への着陸に成功したと発表した。
火星への着陸を成し遂げたのは、ソビエト連邦(ソ連)、米国に続いて3番目。また探査車の着陸成功は米国に続く2番目の快挙となった。
ベゾス氏の米宇宙企業ブルー・オリジン、7月20日に有人宇宙飛行を実施へ
米宇宙企業ブルー・オリジンは2021年5月5日、開発中の宇宙船「ニュー・シェパード」の初の有人宇宙飛行を、7月20日に実施すると発表した。
宇宙船には同社の乗員が搭乗するほか、座席のうちひとつをオークションにかけ、広く一般からも搭乗者を募る。
実現すれば、サブオービタル宇宙飛行としては初の乗客を乗せた飛行となる。
中国のロケットの残骸、アラビア半島上空で再突入 – 落下の被害報告なし
中国の「長征五号B」ロケットの残骸が大気圏に再突入し、地表に落下するおそれが指摘されていた問題で、動向を監視していた米国宇宙軍は2021年5月9日、「11時15分ごろ(日本時間)、アラビア半島上空で大気圏に再突入した」と発表した。
中国やロシア、欧州の当局も、ほぼ同じ時刻、位置で再突入したと発表している。
機体の大部分は再突入時の熱で燃え尽きたとみられ、燃え残った破片があったとしても、モルディブの北のインド洋上に落下したとみられる。現時点で、島や船などからの被害は報告されていない。