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イーロン・マスクが「常識外れ」と語った、宇宙船「スターシップ」の開発
イーロン・マスク氏の宇宙企業、スペースXが開発中の巨大宇宙船「スターシップ」。火星移民を目指す、現代のノアの船である。
これまで高度約10kmまで飛行して着陸する試験が行われたのみだが、打ち上げに使うブースターの「スーパー・ヘヴィ」や、発射と着陸に使う施設などの開発も進み、宇宙へ飛び立つ日が着々と近づいている。
2022年2月11日、マスク氏はその開発の最新状況について明らかにした。はたしてスターシップはいつ打ち上げられるのか。そして人類は、いつ火星の大地を踏みしめることになるのだろうか。
国際宇宙ステーション、2030年まで運用へ – 廃棄処分と後継機はどうなる?
地球の上空約400kmを回る国際宇宙ステーション(ISS)。つねに約7人の宇宙飛行士が滞在し、地球や天体の観測、宇宙環境を利用した実験や研究などを行っている。
そんなISSも、建設開始からまもなく四半世紀を迎え、老朽化が進んでいる。その一方で、民間による地球低軌道における活動が活発になりつつある。
こうした事情を背景に、米国のバイデン政権は2021年12月31日、ISSを2030年まで運用する計画を発表。それを受け米国航空宇宙局(NASA)は2022年2月1日、2030年までのISSの運用と、その後の解体処分、そして民間による新たな宇宙ステーションの計画について明らかにした。
月刊『軍事研究』2022年3月号
火星の水、20億年前まであった? これまでの推定より約10億年長く – Caltech
カリフォルニア工科大学の研究者たちは2022年1月26日、火星探査機の観測データから、20億年前の火星に水があった証拠を発見したと発表した。
これまで、火星の水は約30億年前に蒸発したと考えられてきたが、それよりも約10億年長く存在し続けていたことになる。火星の水や、過去に生存していたかもしれない生物をめぐる謎に、新たな疑問を投げかけることになった。
成果をまとめた論文は、『AGU Advances』誌に掲載された。
『スター・トレック』生みの親の遺灰、「ヴァルカン」ロケットで宇宙へ
宇宙葬を手掛ける米国の民間企業「セレスティス(Celestis)」は2022年1月26日、『スター・トレック』の生みの親ジーン・ロッデンベリー氏らの遺灰を、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)が開発中のロケット「ヴァルカン」で打ち上げると発表した。
ミッション名は「エンタープライズ」で、打ち上げは今年後半の予定。同社は「『ヴァルカン』という名前のロケットで、この歴史的なミッションを行うことを楽しみにしています」と語る。
恒星間天体「オウムアムア」を追いかけて探査する「プロジェクト・ライラ」
2017年、史上初めて発見された恒星間天体「オウムアムア(‘Oumuamua)」。太陽系の外から突如やってきた来訪者に、天文学界は大きく沸き立った。
発見された時点で、オウムアムアは地球から遠く離れた場所にあり、さらに遠ざかっていたため、いったいどんな天体なのかはほとんどわかっていない。
その謎を解き明かすため、英国の非営利団体「Initiative for Interstellar Studies (i4is)」は、オウムアムアを追いかけて探査する計画「プロジェクト・ライラ(Project Lyra)」を提案している。
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡、目的地に到着 – 観測に向けた準備が本格化
米国航空宇宙局(NASA)などは2022年1月25日、昨年末に打ち上げたジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)が、観測を行う太陽・地球系のラグランジュ点L2を回る軌道に到着したと発表した。
JWSTは今後、約3か月かけて望遠鏡を調整。今春にも最初の画像を撮影する“ファースト・ライト”を行い、科学運用に入る予定となっている。
『週刊エコノミスト』2022年2月8日号
【連載】世界中の天文学者が酔いしれる「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」のすべて
米国航空宇宙局(NASA)などは2021年12月25日、「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)」を打ち上げた。
JWSTは、宇宙初期に生まれた星や銀河の光や、太陽系内にある天体、さらに太陽系外にある惑星まで、宇宙のあらゆる時代や姿を探索することができ、数多くの新しい発見をもたらすと期待されている。