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3月2日 TBSラジオ『アシタノカレッジ』出演
3月2日(木)22:00~23:55放送の、TBSラジオ『アシタノカレッジ』に出演します。
H3ロケットの打ち上げ中止などについて解説します。
どうぞよろしくお願いいたします。
ロシア、「ソユーズMS-23」宇宙船の打ち上げに成功 – 故障した宇宙船を代替
ロシア国営宇宙企業ロスコスモスは2023年2月24日、無人の「ソユーズMS-23」宇宙船の打ち上げに成功した。
同船は2日後に国際宇宙ステーション(ISS)に到着。昨年末に冷却剤漏れ事故を起こして故障した「ソユーズMS-22」宇宙船の代わりとして、3人の宇宙飛行士の地球帰還に使用される。
準惑星「クワオアー」に環を発見 – 観測を成し遂げた技術と環に秘められた謎
土星といえば大きな輪っか。そんな輪っかが、太陽系の端を孤独に回る小さな天体にもあることがわかった。それも、ある宇宙望遠鏡の”予想外”の活躍によって。
欧州宇宙機関(ESA)は2023年2月8日、宇宙望遠鏡「CHEOPS」などの観測によって、太陽系外縁天体「クワオアー」に環があることがわかったと発表した。
CHEOPSは、太陽系外にある惑星を観測することを目的として開発された宇宙望遠鏡で、それが太陽系内の小さな天体の環の発見にも使えたことは、科学者たちに予想外の喜びをもたらした。
それと同時に、クワオアーの環は、従来の考えでは存在するはずがなく、なぜ環が存在できるのかという新たな謎も浮かび上がった。
この研究をまとめた論文は、2月8日付けで『nature』に掲載された。
冷却剤漏れの「ソユーズ」宇宙船、”穴”の写真が公開 – 代替船打ち上げは延期
ロシア国営宇宙企業ロスコスモスは2023年2月14日、昨年末に冷却剤漏れ事故を起こした「ソユーズMS-22」宇宙船の、漏洩部の穴の写真を初めて公開した。
ロスコスモスは、漏洩はマイクロメテオロイド(微小隕石)の衝突が原因で起きたとの見解を示しており、この穴はそれを裏付けるものだとしている。
一方で、先日「プログレスMS-21」補給船でも冷却剤漏れが起きたことを受け、ソユーズMS-22を代替するために今月20日に無人で打ち上げ予定だった「ソユーズMS-23」について、打ち上げを延期することも発表された。
同様の事故が相次いで発生したことで、微小隕石ではなく技術的な問題が原因だったのではという声もあがっており、今後の対応が注目される。
H3ロケットプレスキット
JAXAさまからご依頼いただき、H3ロケットのプレスキットの原稿執筆を担当しました。
現状の課題にはじまり、H3の概要や目的、開発の歩み、機体や地上設備に投じられた新技術や改良点、試験機のミッション、そして今後の展望などについて解説しました。
ご高覧いただけますと幸いです。
- H3×ALOS-3特設サイト | ファン!ファン!JAXA!
- H3ロケットプレスキット(大容量のPDFファイルですのでご注意ください)
ISSの「プログレスMS-21」補給船から冷却材漏れ、昨年と同様のトラブルか?
ロシア国営宇宙企業ロスコスモスは2023年2月11日、国際宇宙ステーション(ISS)にドッキング中の「プログレスMS-21」補給船から、冷却材が漏洩したと発表した。
同様の事故は昨年12月、有人宇宙船「ソユーズMS-22」でも発生。この事象は微小隕石などの衝突が原因と考えられているが、今回相次いで発生したことで、製造・組み立て時のミス、欠陥による品質不良を疑う声もある。
ソユーズMS-22の事故では、代わりの宇宙船を無人で打ち上げることが決まるなど大きな影響が出たが、今回の事態により、さらなる影響と混乱をもたらす可能性もある。
スペースXの「スーパー・ヘヴィ」ロケット、エンジン“33基”の燃焼試験を完了
イーロン・マスク氏率いる宇宙企業スペースXは2023年2月10日、開発中の巨大ロケット「スターシップ」のブースター、「スーパー・ヘヴィ」の燃焼試験を実施した。
スーパー・ヘヴィには33基ものロケットエンジンが装備されており、すべてを一斉に噴射するのは初めて。2基のエンジンが停止し、実際には31基での試験となったものの、打ち上げには問題ないとした。
これにより、スーパー・ヘヴィと、搭載する宇宙船「スターシップ」の開発は大きな山場を超えた。スペースXは、早ければ3月にも初の軌道への試験打ち上げに挑むことを計画している。
ロシアの謎の軍事衛星「コスモス2499」が軌道上で分解、デブリが発生
軌道上の物体を監視している米国宇宙軍の第18宇宙防衛隊は2023年2月7日、ロシアの軍事衛星「コスモス2499」がブレイクアップ(分解)し、破片が発生したと発表した。
コスモス2499は2014年に打ち上げられ、何度も軌道を変え、他の衛星に接近する動作を見せており、衛星攻撃兵器の試験機という見方もある。
インドの新型ロケット「SSLV」打ち上げ失敗は振動が原因、近々2号機で再挑戦
インド宇宙研究機関(ISRO)は2023年2月3日、昨年8月に起きた新型ロケット「SSLV」の初打ち上げの失敗について、機体の異常な振動が原因だったとする調査結果を発表した。
ISROでは改修を施したうえで、今後1~2か月以内に2号機を打ち上げたいとしている。
生命の痕跡入ってる? NASAの火星探査車が地球へ送る火星の石の発送準備を完了
先ごろ最接近を迎え、いまなお夜空に赤く輝く火星。その赤茶けて荒涼とした世界は、かつては水を蓄え、そして生命もいたかもしれないと考えられている。その痕跡を探す、史上初の試みの第一歩が刻まれた。
米国航空宇宙局(NASA)は2023年1月31日、火星探査車「パーサヴィアランス」が採取した火星の岩石の試料(サンプル)が入ったチューブを、火星の地表に設置することに成功したと発表した。
このチューブは、将来打ち上げ予定の「マーズ・サンプル・リターン」探査機によって回収され、早ければ2033年にも地球に持ち帰ることが計画されている。