「Web」カテゴリーの記事一覧
ロシアの謎の軍事衛星「コスモス2499」が軌道上で分解、デブリが発生
軌道上の物体を監視している米国宇宙軍の第18宇宙防衛隊は2023年2月7日、ロシアの軍事衛星「コスモス2499」がブレイクアップ(分解)し、破片が発生したと発表した。
コスモス2499は2014年に打ち上げられ、何度も軌道を変え、他の衛星に接近する動作を見せており、衛星攻撃兵器の試験機という見方もある。
インドの新型ロケット「SSLV」打ち上げ失敗は振動が原因、近々2号機で再挑戦
インド宇宙研究機関(ISRO)は2023年2月3日、昨年8月に起きた新型ロケット「SSLV」の初打ち上げの失敗について、機体の異常な振動が原因だったとする調査結果を発表した。
ISROでは改修を施したうえで、今後1~2か月以内に2号機を打ち上げたいとしている。
生命の痕跡入ってる? NASAの火星探査車が地球へ送る火星の石の発送準備を完了
先ごろ最接近を迎え、いまなお夜空に赤く輝く火星。その赤茶けて荒涼とした世界は、かつては水を蓄え、そして生命もいたかもしれないと考えられている。その痕跡を探す、史上初の試みの第一歩が刻まれた。
米国航空宇宙局(NASA)は2023年1月31日、火星探査車「パーサヴィアランス」が採取した火星の岩石の試料(サンプル)が入ったチューブを、火星の地表に設置することに成功したと発表した。
このチューブは、将来打ち上げ予定の「マーズ・サンプル・リターン」探査機によって回収され、早ければ2033年にも地球に持ち帰ることが計画されている。
宇宙飛行に革命を! NASAが「回転デトネーション・エンジン」の試験に成功
米国航空宇宙局(NASA)は2023年1月26日、従来のロケットエンジンとは異なる仕組みで動く「回転デトネーション・ロケットエンジン」の燃焼試験に成功したと発表した。
このエンジンは「デトネーション(爆轟)」と呼ばれる超音速燃焼現象を使用して推力を生み出すという仕組みで、従来のロケットエンジンより少ない推進剤でより多くのエネルギーを生み出すことができ、月や火星などの深宇宙への有人飛行や探査機の飛行に大いに役立つ可能性を秘めている。
小惑星「2023 BU」が地球から3600kmを通過、史上最も接近した天体のひとつに
2023年1月27日(日本時間)、約1週間前に発見されたばかりの小惑星「2023 BU」が、地球から約3600kmというきわめて近い距離を通過した。
衝突する危険性がないことは事前にわかっていたものの、これまでに観測された中で、地球に最も接近した天体のひとつとなった。
2つの大きなスペース・デブリ、あわや衝突 – 混雑する低軌道、求められる対応
軌道上の物体を監視している民間企業「レオラボズ(LeoLabs)」は2023年1月28日、地球低軌道において、運用を終えスペース・デブリ(宇宙ごみ)となったロケット機体と人工衛星が、約6mの距離にまで接近、ニアミスしたと発表した。
万が一衝突していれば、数千個もの新たなデブリが発生していた可能性があり、「最悪のシナリオ」になる一歩手前だったという。
近年、地球低軌道は混雑の一途を辿っており、今後同様の事態が発生する可能性が増していくことが懸念されている。
NASAとDARPA、核熱ロケットエンジンを宇宙で実証へ – 火星有人探査に向け
米国航空宇宙局(NASA)と国防高等研究計画局(DARPA)は2023年1月25日、「核熱ロケットエンジン」を共同で開発し、早ければ2027年にも宇宙での実証試験を行うと発表した。
核熱ロケットは原子力ロケットのひとつで、従来のロケットエンジンよりも2~5倍効率が良く、実現すれば、有人火星探査の飛行時間の短縮や宇宙飛行士のリスク軽減に役立つと期待されている。
スペースXの巨大ロケット「スターシップ」、打ち上げに向けたリハーサルに成功
米宇宙企業スペースXは2022年1月24日、開発中の巨大ロケット「スターシップ」の打ち上げに向けた、「ウェット・ドレス・リハーサル」を完了したと明らかにした。
試験では、1段目のスーパー・ヘヴィと2段目のスターシップの両方に、推進剤の液化メタンと液体水素を充填。エンジンには点火されなかったものの、打ち上げカウントダウンのシーケンスの確認や、発射台の性能の検証などを行ったという。
今後、スーパー・ヘヴィの地上燃焼試験などを経て、軌道への試験飛行に向けた準備が進むことになる。
情報収集衛星「レーダー7号機」を搭載したH-IIAロケット46号機が打ち上げに成功
三菱重工業(MHI)は2023年1月26日、政府の情報収集衛星「レーダー7号機」を搭載したH-IIAロケット46号機の打ち上げに成功した。
H-IIAの打ち上げ成功率は約97.8%の高い水準を維持。2月には後継機「H3」ロケットの初打ち上げが控える。
レーダー7号機は従来に比べ、画質、俊敏性、即時性といった性能が向上。また、地球上のあらゆる地点を1日1回以上撮像するための衛星4機体制の維持がより強固なものになるとともに、将来の10機体制の確立に向けはずみがついた。
米宇宙ベンチャー「ABL」、初のロケット打ち上げに失敗 – 再挑戦に意欲
米国のベンチャー企業「ABLスペース・システムズ」は2023年1月11日、新開発の小型ロケット「RS1」の初打ち上げに挑んだが、失敗に終わった。
原因は調査中だが、第1段エンジン部で火災が発生した可能性があるという。
同社は「これまでと同じスピード感で、2号機の打ち上げに臨む」と意欲を見せる。