「マイナビニュース」カテゴリーの記事一覧
スペースX、超大型ロケット「ファルコン・ヘヴィ」で米宇宙軍の衛星を打上げ
米宇宙企業スペースXは2022年11月1日、超大型ロケット「ファルコン・ヘヴィ」の打ち上げに成功した。米国宇宙軍の軍事衛星を静止軌道に直接投入した。
ファルコン・ヘヴィは現在世界で最も打ち上げ能力の大きなロケットで、打ち上げは約3年ぶり。
今後、大型の軍事衛星や小惑星探査機、月周回有人拠点「ゲートウェイ」のモジュールなど、数々の重要な打ち上げミッションが控える。
「中国宇宙ステーション」完成へ – 人類の新たな前哨基地、その期待と懸念
中国有人宇宙飛行工程弁公室は2022年10月31日、中国宇宙ステーション(CSS)の科学実験モジュール「夢天」の打ち上げに成功した。
夢天はその後、CSSのコア・モジュールとのドッキングに成功。昨年4月から始まったCSSの建設は、ひとまずの完成を迎えることとなった。
今後、宇宙飛行士の滞在をはじめ、さまざまな宇宙実験の実施、さらには宇宙望遠鏡モジュールの打ち上げなども計画されており、米国やロシア、欧州、日本などが運用する国際宇宙ステーション(ISS)と並ぶ、人類の宇宙の橋頭堡として活躍が期待される。
米ブルー・オリジンの宇宙船、無人飛行で打ち上げ失敗 – 脱出装置で無事回収
米国の宇宙企業ブルー・オリジンは2022年9月12日、「ニュー・シェパード」宇宙船の打ち上げに失敗した。
実験装置を積んだ無人での飛行だったため、けが人は出ていない。また、脱出装置が機能したことから、カプセルと中の実験装置は無事に回収されている。
運用段階に入ってからの打ち上げ失敗は初めて。原因は調査中としている。当面の飛行停止は避けられず、今後の同社による宇宙旅行ビジネスに影響を及ぼす可能性がある。
有人月探査の試験ミッション「アルテミスI」打ち上げ延期、その理由と今後
米国航空宇宙局(NASA)は2022年9月4日、有人月探査計画「アルテミス」の第一歩となる「アルテミスI」ミッションの打ち上げを延期すると発表した。ロケットに燃料の液体水素を充填している際に漏れが発生し、解決できなかったためだという。
打ち上げチームは修理に向けた準備を進めている。新しい打ち上げ日は未定だが、10月まで延期される可能性もある。
スカパーJSAT、スペースXの巨大ロケット「スターシップ」で衛星打ち上げへ
日本の衛星通信大手、スカパーJSATは2022年8月18日、通信衛星「スーパーバード9」の打ち上げについて、米宇宙企業スペースXと契約を締結したと発表した。
打ち上げは2024年の予定で、スペースXが開発中の巨大ロケット「スターシップ」を使うという。スターシップにとって、最初の商業打ち上げ契約のひとつとなった。
契約額など、詳細は不明。スカパーJSATは「『スーパーバード9』の打ち上げに向け、引き続きスペースXと協力していく」とコメントしている。
韓国初の月探査機「タヌリ」打ち上げ成功、国際有人月探査に向けた一歩に
韓国初の月探査機「タヌリ」が2022年8月5日、打ち上げに成功し、月へ向かう軌道に入った。
タヌリは、探査機の運用や科学観測に必要なさまざまな技術実証を実施。さらに、月で水などの資源を探索し、米国航空宇宙局(NASA)など進める有人月探査計画「アルテミス」の実現にとって必要な地形図の作成にも挑む。
宇宙望遠鏡と月着陸機を同時打ち上げ! 三菱重工のH-IIAロケット47号機が公開
三菱重工は2022年7月29日、同社飛島工場(愛知県飛島村)において、H-IIAロケット47号機のコア機体を報道公開した。機体はこのあと種子島宇宙センターへ運ばれ、組み立て、試験ののち、今年度中に打ち上げられる予定となっている。
同ロケットには、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のX線分光撮像衛星「XRISM」と小型月着陸実証機「SLIM」の2機を搭載する。片や宇宙を観測する望遠鏡、片や月面に降り立つ月着陸機。目的も軌道もまったく異なる2つの宇宙機を、同時に打ち上げるミッションに挑む。
中国が2年ぶりに「再使用型試験宇宙機」を打ち上げ、小型のスペースシャトルか?
中国の宇宙機関、中国国家航天局は2022年8月5日、「再使用型試験宇宙機」の打ち上げに成功したと発表した。
宇宙機は軌道上に一定期間とどまり、軌道上サービスを行ったのち地上に着陸。宇宙機の再使用に関する技術実証を行うとしている。ただ、機体の姿かたち、運用期間などは明らかにされておらず、多くのことが謎に包まれている。
中国の「長征五号B」ロケット機体が大気圏再突入、被害はないもののNASAなど非難
中国が宇宙ステーションの部品の打ち上げに使った大型ロケット「長征五号B」の残骸が、2022年7月31日の未明(日本時間)、インド洋上空で大気圏に再突入した。
懸念されていた地上への被害はなかった。
今後も少なくとも2回、同様の事態が発生する見通しで、米国航空宇宙局(NASA)などは「責任ある宇宙利用と、人々の安全を確保するための行動を取るべき」と非難する声明を出している。
欧州の新たな小型ロケット「ヴェガC」初打ち上げに成功 – 期待と不安の船出
欧州宇宙機関(ESA)などは2022年7月14日、新しい小型ロケット「ヴェガC」の初打ち上げに成功した。
ヴェガCは従来運用していた「ヴェガ」の改良型で、打ち上げコストは据え置きで打ち上げ能力を向上。近年増加している小型・中型衛星の打ち上げ需要に、高いコストパフォーマンスで応えることを目指している。
ESAなどはさらなる改良型の開発を進める一方、その将来にはロシアによるウクライナ侵攻が影を落とす。