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【連載】世界中の天文学者が恋焦がれた、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の見た宇宙
カリーナ星雲にそびえる「宇宙の崖」、5つの銀河が集まった「ステファンの五つ子」、指輪のような「南のリング星雲」、そして地球系外惑星の大気――。
米国航空宇宙局(NASA)などは2022年7月12日、最新鋭の宇宙望遠鏡「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)」が初めて撮影した画像を公開した。
NASAが「今後何十年にもわたって、世界中の天文学者が酔いしれる世界最高の天文台」と謳うJWST。今回公開された画像は、その性能の一端を見せつけるとともに、これからの研究、そして宇宙に潜む数々の謎の解明に大いに期待が持てるものだった。
その初画像はどんなものだったのか、なにが写っているのか、そしてそこからなにがわかるのか。世界中の天文学者が恋焦がれ、ついに目にすることができた画像を詳しく見ていきたい。
TBSテレビ『news23』でジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡について解説
TBSP系列のニュース番組『news23』で、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡について解説しました。
【速報】ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の初画像が公開、宇宙の一角に何千もの銀河
米国バイデン大統領は7月11日、米国航空宇宙局(NASA)などが昨年末に打ち上げた「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」が撮影した最初の画像を公開した。
多数の銀河が集まった銀河団「SMACS 0723」と、背後にある遠くの銀河たちが収められており、遠方宇宙の赤外線画像としては、これまでで最も深く鮮明なもので、赤外線で観測された最も暗い天体を含む何千もの銀河が写っている。
月刊『軍事研究』2022年8月号
7月8日(金)発売の、月刊『軍事研究』2022年8月号(ジャパン・ミリタリー・レビュー)に、「世界から孤立、ロシアの宇宙開発」という記事を書きました。
ロシアとウクライナそれぞれの宇宙開発の概要、ロシアのウクライナ侵攻による影響や現状、そして今後の展望などについて解説しました。
ぜひお手にとってお読みいただけますと幸いです。
月へ向け一歩前進 – NASAの巨大ロケット「SLS」、打ち上げリハーサルを完了
米国航空宇宙局(NASA)とボーイングは2022年6月24日、有人月探査を目指して開発中のロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」の、打ち上げリハーサルを完了したと発表した。
これにより、初の試験飛行に向け一歩前進。打ち上げは今年8月以降に予定されている。
ブラックホール撮影はまだ先? 独立研究チームが「写ってない」研究結果を発表
2019年4月10日、国際協力プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」が発表した一枚の画像が世界を揺るがした。真っ暗な宇宙に浮かぶ、明るく輝くドーナツのようなリング。謎に包まれた天体「ブラックホール」の存在を直接的に示す、史上初の画像とされた。
しかし、国立天文台の三好真(みよし・まこと)助教などの研究チームは2022年6月30日、その成果に待ったをかけた。EHTの観測データを独立に解析したところ、リング状の構造が現れないことが判明。EHTチームの解析方法には間違いがあり、本来データに含まれていないはずのリング構造が現れてしまったのではと指摘している。
韓国から宇宙への道開く – 「ヌリ号」ロケット打ち上げ成功、その意義と課題
「大韓民国の領土から宇宙への道が開かれました。これは30年にわたる困難への挑戦の結果です」――。
一部始終を見守ったユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領は、こう力強く宣言した。
韓国航空宇宙研究院(KARI)は2022年21日、新型国産ロケット「ヌリ号」の試験打ち上げに成功した。打ち上げは2回目で、成功は初めて。これにより韓国は、宇宙への自立した輸送能力を確保し、自主的な宇宙開発ができるようになった。
今後、2027年までに4回の打ち上げを行うほか、より大型のロケットの開発にも臨む。
米国の衛星を破壊せよ! ソ連のレーザー砲衛星、打ち上げから35年目の真実
いまから35年前の1987年5月15日、ソビエト連邦(ソ連)は巨大ロケット「エネールギヤ」の初打ち上げに成功した。
その側面には、黒くて長い、禍々しい形状の宇宙機が、外にむき出しの状態で搭載されていた。その名は「ポーリュス(Polyus)」。天体の極を意味する名前とは裏腹に、米国の軍事衛星をレーザー砲で迎撃することを目指し生み出されたものだった。
しかし、ポーリュスは打ち上げ直後に大気圏に再突入し、幸いにもその真価が発揮されることはなかった。そして、その運命をめぐってはいまなおさまざまな説が飛び交っている。
ポーリュスとはどんな宇宙機だったのか、そして打ち上げでいったい何が起きたのだろうか。
日本人も着られる? 有人月探査のためのNASAの新型宇宙服、米企業2社が開発へ
米国航空宇宙局(NASA)は2022年6月2日、宇宙ステーションや月面での船外活動で宇宙飛行士が着用する新しい宇宙服を開発するため、米民間企業2社と契約したと発表した。
選ばれたのはアクシアム・スペース(Axiom Space)とコリンズ・エアロスペース(Collins Aerospace)。NASAは両社が開発する宇宙服をレンタルし、国際宇宙ステーション(ISS)やその後継機での船外活動や、有人月探査計画「アルテミス」で使用する。日本人宇宙飛行士もこの宇宙服を着用し、月面を歩く日が来るかもしれない。
中国、「神舟十四号」宇宙船の打ち上げ成功 – 独自の宇宙ステーション完成へ
中国有人宇宙飛行工程弁公室は2022年6月5日、3人の宇宙飛行士を乗せた「神舟十四号」宇宙船を打ち上げた。
宇宙船は約7時間後に、中国が建設中の「中国宇宙ステーション(CSS)」とのドッキングに成功。宇宙飛行士はこれから約半年間滞在し、CSSの完成という重大なミッションに挑む。そして、そのために神舟十四号にも特別な装備が施されている。